Multiethnic society of Argentina
アルゼンチンは「移民を受け入れる国」と「国民が移民をする国」、両方の側面を持ちます。
20世紀半ばまでは、比較的に前者の「移民を受け入れる国」としての色合いが強かったのですが、中盤になると政治的、経済的な理由から多くのアルゼンチン人が祖国を離れて移民する「国民が移民をする国」の傾向が表れてきました。
留学生が海外の快適な環境に触れ、その土地に居ついてしまうケースや、高学歴者が自身の能力に見合った職業の不足から移民するケースなどもあり、知識階級の流出が懸念されています。
しかし「移民を受け入れる国」としての側面は勿論現在でも少なくはなく、アルゼンチンにはイタリア系やスペイン系から、ドイツ系、東欧系、アラブ系、ユダヤ系、東洋系なども住んでおり、多民族国家を形成しています。
2008年、日本からアルゼンチンへの移民が始まって満100年を迎えました。
現在のアルゼンチンには日本人からの移民、またはその子孫を合わせて役5万人が住んでいるといわれています。
またアルゼンチンから日本に出稼ぎに来る労働者も多く、アルゼンチンと日本は相互に移民し合う関係の深い国だということが分かります。
そんなアルゼンチンの移民を知ることは、自国をより理解するためにも大きな意義があると考えます。
ここでは多民族国家アルゼンチンの移民をテーマにして、それが内包する問題や、将来の展望などを多角的な視点で考察していきたいと思います。